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アセルカデ

ベージュの表彰台

定期演奏会
曲目解説コーナー

¶第34回定期演奏会 曲目解説
第1回「ペールギュント」の朝は北欧じゃない

さてはじまりました川フィル定演の曲目解説。
これから演奏会までの間、少しづつライトな曲目解説を載せていきますので、お付き合いください。

記念すべき第1回はペールギュント組曲から「朝」を取り上げます。
誰もが耳にしたことがある、フルートのメロディから始まる、まさにさわやかな朝という趣きの一曲。
作曲者のグリーグがノルウェー出身ということもあり北欧情緒満点です。
しかし、この曲は実はペールギュントが旅先のサハラ砂漠で朝を迎えたシーンのBGMでした。
ここはペールギュントが故郷に想いを馳せる場面なのです。
スカンジナビアの朝を想起させる曲調は風景描写ではなく心象風景、というわけで、北欧っぽい!と思った方は間違いではないです。
ノルウェーの文豪イプセンの戯曲「ペールギュント」の劇音楽から抜粋したこの組曲は多彩な表情の魅力的な4曲で構成されています。
演奏会では多彩な表情をお伝え出来るように練習を頑張りたいと思います。

¶第34回定期演奏会 曲目解説
第2回 チャイコフスキーの振幅(音量記号について)

皆さまは学校の音楽の授業で楽譜の音量記号というものを習われたと思います。 
小さいほうから、

pp (ピアニシモ) < p (ピアノ) < mp (メゾピアノ) < mf (メゾフォルテ) < f (フォルテ) < ff (フォルティシモ)

というアレです。 
では、fff や ppp のように3つ以上並ぶ場合の読み方をご存じでしょうか? 
正解は fff =フォルティシシモ、ppp =ピアニシシモ。

さらに一つ増えると ffff =フォルティシシシモ、pppp =ピアニシシシモになります。 
 
この音量記号の使い方がとてもユニークなのがチャイコフスキーという作曲家です。 
例えばベートーヴェンであれば楽譜上の音量記号は pp から ff で収まっていますが、今回取り上げるチャイコフスキー交響曲第5番では、最大で ffff から最小で pppp まで幅広い音量記号が用いられています。 
ロマンティックなメロディーや金管群の咆哮などドラマティックなシンフォニーですが、楽譜をよく読むと、意外なところで ffff や pppp が使われています。 
 
皆さまは、どこが ffff でどこが pppp なのか耳を澄まして想像してみてください(我々はそう聞こえるように頑張らなくてはいけないですね…)。

©2021 by 川越フィルハーモニー管弦楽団。Wix.com で作成されました。

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